カムロボ の頭を回して見た

Robotics

Tsukuba Mini Maker Faire 2020に向けて行なった,カムロボの頭を回す改造について説明していきます.最終的には下の動画のように首と腕を動かすことができます.また,設計したCADがGrabCADで公開しています.

頭が回る利点

まず,頭が動くことによる利点は次の2つです.

  • 首を振ることで感情的な表現ができるようになる点.
  • ベースを動かさずに,カメラなどの頭に搭載したセンサを動かすことができる点.

設計

オリジナルのカムロボには首がないため,どう首を作るのかを考えていきます.手間とコストを考えると,新規パーツは減らしたいのでなるべく既存のパーツを改造していく方向で考えました.また,せっかくなので腕も動かせるように設計します.

最終的にはサイドの2つのパーツを真っ二つにして,向かい合うパーツ同士を板でつなぎ,コの字が上下に向かい合うようにしました.

頭と体のつなぎ目の部分はユニバーサルプレートを加工して作ります.

上下のプレートはサーボモータ(sg90)でつなぎます.プレート間の隙間はあとでプラ板を重ねて入れて無くします.また,プレートの左右にあるL字のブラケットはユニバーサルプレートに同梱しているものを切って作ります.ユニバーサルプレートは下の図面のように加工します.

universal_plate-neck Drawing v2

UpperPlateには首用と両腕用のサーボモータが入るように四角く切り込みます.

工作

では,実際に工作を進めていきます.

手始めにユニバーサルプレートをノコギリを使って真っ二つにします.サーボモータ用の切り欠きを下書きしてさらに加工していきます.

続いてカムロボのサイドパーツも真っ二つにします.切るところは1番目と2番目の穴の間です.

さらにL字のブラケットを加工してサイドパーツに取り付けていきます.この時,ブラケットとサイドパーツの間にワッシャーなどを入れて1mmの隙間を作ってください.サイドパーツは切るとL字になっているので,干渉しないようにブラケットに切り欠きを入れておきます.

サイドパーツへのプラケットの取り付けは,場所によってはブラケットが邪魔なので内側から固定した方が楽です.
加工が終わったら組み立てていきます.


UpperPlateの中央はブラケットの加工が面倒になったので6mmのスペーサを入れています.また,設計時はサーボホーンを外に出していましたが,首長に見えて嫌だったので,サーボホーンをプレートに埋め込むようにしました.サーボホーンが入る穴を大きくするだけの加工です.首のサーボモータとサーボホーンは接着剤(Gクリア)で接着します.

仮組みするとこのようになります.腕とトラックがないので痩せた感じになっています.仮組みの状態でサーボモータのテストをしたのが最初の動画です.ちゃんと頭と腕が動いたら,本組みをして完成です.


今回はユニバーサルプレートを採用した都合上,組み立て後のガタが大きくなっています.これを減らすには3Dプリンタでパーツを作成する必要があるので,コスト的にどうしようかと考えているところです.

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